当クリニックの大腸内視鏡検査について

大腸内視鏡(大腸カメラ)検査とは

内視鏡(ビデオスコープ)を使って肛門・直腸・結腸・盲腸および小腸終末部を内側から直接的に観察する検査で、「下部消化管内視鏡検査」ともいいます。レントゲン検査やCT検査などでは指摘することのできない、ポリープやがんを発見することが可能です。
ポリープが見つかった際には、原則として検査時に切除します。がんや腸炎などの病気があった場合には、詳細に観察・評価するとともに、必要に応じて組織生検(粘膜の一部を小さく採取)を行い、顕微鏡で調べる検査(病理診断)を行います。

細径のカメラ、CO2送気装置を用意

大腸カメラ検査のイメージ・うわさといえば、「痛い」「苦しい」が上がるかと思います。腸をむやみに押し延ばすと痛みが生じ、検査に時間をかけ過ぎると空気で腸が張り苦しく感じるのです。
当クリニックでは、軸保持短縮法で腸を延ばすことなく、素早く挿入・観察をすることで苦痛軽減を図ります。さらに、少しでも苦痛を減らすために、細径で柔らかなスコープを使用し、吸収が早く腹部膨満感を感じにくいCO2(二酸化炭素)送気装置を採用しています。

苦痛の少ない検査を求めて

大腸カメラ検査と聞けば、苦しい検査を想像される方が多いかと思います。
当クリニックでは検査をより楽に受けて頂くために、麻酔を使用し苦痛の少ない検査を行っています。

最新鋭の内視鏡検査機器

機種は富士フィルムです。
内視鏡システムの光源に波長の異なる2種類のレーザーを用いた内視鏡システム「LASEREO(レザリオ)」を導入。

当クリニックでは、わずか直径約11mmの太さの富士フィルム社製最新鋭レーザー内視鏡システム『LASEREO7000』の大腸内視鏡(大腸カメラ)EC-L600ZP7を導入しております。
当クリニックの大腸カメラは全例で、拡大内視鏡機能が標準装備されています。したがって、病変を見つけた場合は、そのまま表面の構造を80-100倍程度に拡大して観察することで、非常に診断精度の高い内視鏡検査ができます。この精度の高い診断方法を駆使して初めて、目の前のポリープの適切な治療方針を決定できます。日帰り手術をするべき病変、またするべきではない病変、手術不要な病変が判断でき、時に入院して病変の根まで取る内視鏡手術をしてくるべきかどうかの判断が可能となっております。

大腸内視鏡検査を受けたほうがいい方とは

便に血液が混じっている方
残便感がある方
便が細くなった方
腹痛や膨満感がある方
便秘と下痢を繰り返す方
過去に大腸ポリープを指摘・切除された方
大腸がんの家族歴がある方
40歳以上で、今までに検査を受けたことのない方
検便で二次検査受診を指示された方
胃がん・卵巣癌など、他のがんの治療歴のある方

検査の流れ

1
事前診察

大腸全体を観察する全大腸内視鏡検査をご希望の方は、検査日前日までに、一度診察を受け検査の説明を聞いて頂くとともに、 検査前に自宅で服用いただく内服薬をお持ち帰りいただきます。
(当クリニックで大腸内視鏡検査を受けたことのある方については、自宅で前処置を行って頂くことも可能です。
自宅での前処置をご希望の方には、洗腸薬もお渡しします)
抗血栓薬(血をサラサラにする薬)を服用中の方は、検査でポリープが見つかっても切除できない可能性があります。内服薬を確認させていただきますので、薬手帳をお持ちの方は必ず忘れずに持参してください。

2
検査前日

検査前日はきのこ、こんにゃく、海藻、根菜類などの消化に時間のかかるものは避けるようにしてください。
夕食は21時までに済ませ、それ以降の摂食は控えてください。
飲水は自由ですが、アルコールの摂取は控えめにしてください。
就寝前に指示された下剤センノシドを服用してください。(普段から下剤を服用されている方は、それに追加服用となります)

3
検査当日

朝食を抜いた状態(飲水は自由です)で、10時にご来院ください。
(自宅で洗腸剤を飲まれる方は、指示通りに服用いただき、便意が落ち着きましたら予約時間にあわせてご来院ください。
服薬方法に関して、ご不明な点がございましたら、お気軽にお電話下さい。)
静脈麻酔後の運転は危険であり禁止しております。ご自身が運転する自転車・バイク・自動車でのご来院はお控えください。

4
検査前の準備(3~4時間程度)

前処置で、腸をきれいにする薬を服用して頂きます。
個人差はありますがきれいになるまでに3~4時間かかります。
各部屋には専用のテレビもご準備しておりますのでリクライニングチェアでゆっくりリラックスしながらお過ごしください。
排泄物に固形物が無くなり黄色い水になるまでトイレに行って頂き、きれいになった方から順に、更衣し、検査を受けて頂きます。

5
検査(15~30分程度)

検査台に横になっていただいた後に、静脈麻酔を投与します。
ウトウトされている間に肛門から大腸カメラを挿入し、検査を行います。

6
検査後の安静(30分程度)

検査終了後、静脈麻酔を受けられた方は麻酔がさめるまで、リカバリールームにて30分程度安静にして頂きます。

7
検査結果の説明

検査終了後、検査結果を詳しくご説明します。
静脈麻酔を受けられた方は、麻酔の影響により検査後に受けた説明を忘れてしまう(逆行性健忘)場合があります。
その場合は後日改めて検査結果をご説明しますのでご連絡ください。
ポリープ切除や組織生検を行った場合は、結果説明は後日になりますのでご了承ください。
なお、大腸ポリープ切除を受けられた方は、7日程度、アルコールや香辛料などの刺激物の摂取、激しいスポーツ、飛行機を使った移動はお控えください。

検査料金

検査内容 1割負担 3割負担
大腸カメラのみ 約2,000円 約6,000円
大腸カメラ+組織検査
(個数により増減)
約4,000円 約12,000円
大腸カメラ+ポリープ切除 約10,000円 約30,000円
※上表は参考金額であり、実際の診療内容によって変動致します。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

生命保険の手術給付金について

大腸ポリープ切除は「手術」としてあつかわれますので各種医療保険の手術給付金の対象となっています。加入されている方はご相談ください。